「ネックレスを外してください」「湿布は貼っていませんか」。画像検査の前には、いろいろとお願いごとがあります。「なんでそこまで?」と思われるかもしれませんが、実はどれも、よい画像を安全に撮るための理由があります。
今日は、現役の放射線技師として、検査前に外すものと、当日までにやっておくと安心な準備を、一般的な範囲でやさしく整理します。
はじめに。検査の内容や施設によって、準備や注意は変わります。検査先から案内があった場合は、必ずそちらが最優先です。この記事は「なぜそうするのか」をなんとなく分かってもらうための一般的な話です。
なぜ外すの?——理由は大きく2つ
外す理由は、シンプルに2つです。
- 画像に写り込んでしまうから:金属やプラスチックなどが体に重なると、見たい部分が隠れたり、画像が乱れたりします。せっかくの検査が撮り直しになることも
- 安全のため:特にMRIでは強い磁石を使うので、金属を身につけたまま入ると危険につながります
つまり、「外してください」は決まりごとというより、きれいな画像を一度で安全に撮るためのお願いなんです。
写り込みやすい、意外なものたち
「金属なんて着けていません」という方でも、意外と見落としやすいものがあります。
- ネックレス・ピアス・ヘアピン・かんざし
- ブラジャーの金具・ワイヤー
- 湿布・カイロ・エレキバン(磁気治療器)
- めがね・補聴器・入れ歯(検査部位によります)
- 服のプリントや飾り(厚いプリント・ラメ・スパンコールは写り込むことがあります)
- ポケットの中身(スマホ・小銭・カギ)
このあたりは、検査の部位によって「そのままで大丈夫」な場合もあります。迷ったら、着けたまま申し出ていただければ、その場で判断しますので大丈夫です。
MRIは「特別ルール」——磁石だから
MRIだけは、少し事情が違います。強力な磁石を使うため、写り込み以前に、安全のために金属を持ち込めません。
なぜそこまで厳しいのかは、こちらの記事で詳しくお話ししています。
→ MRIで「金属を外してください」と何度も言われる理由
体内に医療機器(ペースメーカーなど)が入っている方や、過去の手術で金属が入っている可能性のある方は、予約のときや検査前に必ず申し出てください。検査できるかどうかを含めて、医療機関側で確認してくれます。
当日までにやっておくと安心なこと
外すもの以外にも、ちょっとした準備で当日がスムーズになります。
- 服装は「金属の少ないもの」を選ぶ:かぶりのTシャツやゴムのズボンだと、着替えずに済むことも(施設や検査によっては検査着に着替えます)
- アクセサリー類は家に置いてくる:外す手間も、なくす心配も減ります
- 飲食の指示があれば守る:検査によっては「食事を抜いてきてください」などの指示があります。案内をよく確認し、不明なら電話で聞いて大丈夫です
- 伝えるべきことをメモしておく:持病・服用中の薬・アレルギー・妊娠の可能性・体内の金属など、「言ったほうがいいかも」と思うことは、メモにして持っていくと伝え漏れがありません
「聞くのは迷惑かな」と思わなくて大丈夫
最後に、これだけはお伝えしたいことです。準備や注意について「こんなこと聞いていいのかな」とためらう方が多いのですが、質問していただくほうが、私たちも安心して検査ができます。
分からないことは事前に電話で、当日ならスタッフに、遠慮なく聞いてください。ちょっとした準備と確認で、検査はぐっとスムーズで安心なものになります。
※本記事は画像検査の一般的な準備・注意を紹介するものです。検査の内容や施設によって指示は異なるため、必ず検査先の案内・指示に従ってください。個別の症状・検査については、かかりつけの医療機関にご相談ください。

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